スプレッドシートで請求管理表を作る方法|未入金を自動で見える化する小さな会社向けテンプレート

スプレッドシートで作る請求管理表のアイキャッチ画像

請求書は作っているのに、「どの請求が入金済みで、どれが未入金なのか」が分からなくなることはありませんか。

小さな会社や個人事業主の場合、請求書の作成まではできていても、その後の入金確認がメール・通帳・メモ・頭の中に分散してしまいがちです。

この記事では、Googleスプレッドシートで「請求管理表」を作り、受注データから請求金額を自動集計し、未入金の請求を見える化する方法を紹介します。

今回のサンプルテンプレートはこちら
リンク先のシートを開き、必要に応じてコピーしてお使いください。

目次

請求書を作った後の管理が抜けやすい

請求業務でよくあるのは、請求書そのものよりも、その後の管理が曖昧になることです。

  • 請求書を送ったかどうか分からない
  • 入金予定日を過ぎているのに気づかない
  • 入金済みか未入金かを毎回通帳や明細で確認している
  • 月末にまとめて確認しようとして、抜け漏れが出る
  • 担当者本人しか状況が分からない

特に、取引先が数社から十数社に増えてくると、請求書ファイルだけを保存していても管理しきれません。

そこで、請求書とは別に「請求管理表」を作っておくと、今どの請求がどの状態なのかを一覧で確認できます。

スプレッドシートで作った請求管理表のサンプル
請求月・顧客名・請求金額・入金予定日・ステータスを一覧で確認できる請求管理表です。

今回作る請求管理表でできること

今回のテンプレートでは、請求管理シートに次のような項目を用意しています。

  • 請求月
  • 顧客名
  • 請求内容
  • 請求金額
  • 請求書作成日
  • 送付日
  • 入金予定日
  • 入金日
  • ステータス
  • 未入金日数
  • メモ

単なる手入力の一覧表ではなく、受注データをもとに請求月と顧客名を自動で拾い、請求金額を集計します。

そのうえで、送付日や入金日の入力状況から、ステータスを自動で判定するようにしています。

受注データ入力シートから請求管理表へ自動集計する流れ
受注データ入力シートに入力した受注日・受注企業・単価・個数などをもとに、請求管理表側で月別・顧客別に集計します。

仕組みの全体像

今回のテンプレートは、大きく分けると次の流れです。

  1. マスターデータに商品・取引先を登録する
  2. 受注データ入力シートに受注データを入力する
  3. 請求対象データシートで、請求書に載せる会社・期間を確認する
  4. 請求管理シートが、請求月と顧客名を自動抽出する
  5. 同じ請求月・同じ顧客ごとに請求金額を自動集計する
  6. 入金予定日を自動で計算する
  7. 送付日・入金日を入力すると、ステータスが自動で変わる

たとえば、受注データ入力シートに次のようなデータがあるとします。

  • 受注日
  • 受注企業
  • 商品名
  • 単価
  • 個数
  • 税率

請求管理シートでは、このデータをもとに「2026/09 株式会社A社」のような単位でまとめて表示します。

請求金額を自動集計する

請求管理表で重要なのは、請求金額を毎回手で転記しないことです。

手入力にすると、受注データ入力側の金額を修正したときに、請求管理側だけ古い金額のまま残ることがあります。

今回のテンプレートでは、受注データ入力シートの「単価 × 個数 × 税率」をもとに、請求金額を自動集計しています。

考え方としては、次の条件で対象データを絞り込みます。

  • 請求月が同じ
  • 顧客名が同じ

その条件に合う注文だけを合計することで、顧客ごとの月次請求金額を出します。

入金予定日を自動で出す

サンプルでは、入金予定日を「請求月の翌月末」として自動計算しています。

たとえば、請求月が2026年9月であれば、入金予定日は2026年10月31日になります。

この部分には、次のような考え方を使っています。

=EOMONTH(DATEVALUE(A2&"/01"),1)

実際の運用では、取引先によって「翌月末払い」「翌々月10日払い」など条件が違う場合があります。その場合は、顧客マスターに支払条件を持たせて、顧客ごとに入金予定日を変える形にすると、さらに実務に近くなります。

送付日と入金日からステータスを自動判定する請求管理表
送付日と入金日の入力状況から、未送付・送付済み・入金済みなどを自動判定します。

ステータスを自動判定する

今回の管理表では、ステータスを手で選ぶのではなく、送付日と入金日の入力状況から自動判定します。

基本ルールは次の通りです。

  • 送付日が空欄:未送付
  • 送付済みで、入金予定日を過ぎていて、入金日が空欄:期限超過
  • 入金日が入っている:入金済み
  • 送付済みで、まだ期限前:送付済み

式の考え方は次のようになります。

=IF(H2<>"","入金済み",IF(F2="","未送付",IF(G2<TODAY(),"期限超過","送付済み")))

このようにしておくと、担当者が毎回ステータスを手で変更する必要がありません。

入金日だけ入力すれば「入金済み」に変わり、送付日が入っているのに期限を過ぎたものは「期限超過」として見えるようになります。

期限超過の未入金日数を自動表示するスプレッドシート
期限超過の請求だけ、入金予定日から何日経過しているかを表示する列です。

未入金日数も自動で表示する

期限を過ぎた請求については、何日遅れているのかも表示できます。

サンプルでは、ステータスが「期限超過」の場合だけ、未入金日数を出すようにしています。

=IF(I2="期限超過",TODAY()-G2,"")

この列があると、単に「未入金がある」だけでなく、「何日遅れているか」まで分かります。

月末や月初の確認時に、この列で並び替えると、優先して確認すべき請求が見つけやすくなります。

このテンプレートで自動化できていること・できていないこと

誤解しやすい点ですが、このテンプレートは請求業務のすべてを自動化するものではありません。

自動化できているのは、主に次の部分です。

  • 受注データから請求月と顧客名を自動抽出
  • 顧客ごとの請求金額を自動集計
  • 入金予定日を自動計算
  • 送付日・入金日からステータスを自動判定
  • 期限超過時の未入金日数を自動表示

一方で、次の作業は自動化していません。

  • 銀行口座の入金明細との自動照合
  • 請求書PDFの自動送付
  • 取引先ごとの支払条件の完全自動判定
  • 会計ソフトへの自動連携

小さな会社であれば、最初からすべてを自動化するよりも、まずは「未送付・期限超過・入金済み」が一覧で分かる状態にするだけでも効果があります。

運用するときのポイント

実際に使う場合は、次のルールを決めておくと運用しやすくなります。

  • 請求書を送った日に、送付日を入力する
  • 入金を確認した日に、入金日を入力する
  • 月末または週1回、期限超過だけ確認する
  • メモ欄には、確認中・再送済みなどの状況を書く

大事なのは、すべてを細かく管理しようとしすぎないことです。

入力項目を増やしすぎると、管理表そのものが続かなくなります。最初は「送付日」と「入金日」だけを確実に入れる運用で十分です。

まとめ

請求書を作るだけでは、請求業務は終わりません。

実務では、請求書を送った後に「入金されたか」「期限を過ぎていないか」を確認する作業が残ります。

Googleスプレッドシートで請求管理表を作っておくと、受注データから請求金額を自動集計し、未送付・期限超過・入金済みの状態を見える化できます。

まずは、請求書作成テンプレートに請求管理シートを追加するところから始めるのがおすすめです。

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